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デリバティブとヘッジ会計

デリバティブとヘッジ会計
◎公認会計士・税理士 ・簿記検定指導歴20年
・2000人以上の指導実績
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デリバティブ取引とヘッジ会計

デリバティブとは,一般的には金融派生商品と呼ばれているが,株式,金利,為替などの金融商品を原資産として新たに開発された金融商品のことである.これには先物取引,先渡取引,オプション取引,スワップ取引等の形態があり,その利用目的には,リスク・ヘッジ目的,投機目的,裁定目的がある.当初はリスクを回避する手段として利用されていたが,金融工学やIT技術の発展等によりさまざまな商品が開発されたこともあり,今日では投機目的や裁定目的で取引されるケースも多い. 会計処理上では損益の確定をどの時点で行うのかが問題になる.デリバティブ取引は,原則として時価評価され,評価差額が当期の損益として認識される.しかし,デリバティブ取引がヘッジ手段として利用されたとしても,ヘッジ対象の資産に係る相場変動等が損益に反映されない場合,両者の損益が期間的に対応しないという問題が起こる.この問題を解消するために,ヘッジ会計の運用について目的適合性に沿った法的規制が加えられた. 但し,デリバティブ取引はレバレッジ効果により元本の数十倍の取引ができることにより,失敗した場合は巨額の損失を破る恐れがある.一般事業会社にとって,本来の事業目的を逸脱した金融取引(特にデリバティブ取引)によってリスクが発生した場合,本業に対する影響も大きく問題がある. Derivatives are financial instruments, whose value depends upon or is derived from the prices of one デリバティブとヘッジ会計 デリバティブとヘッジ会計 or more underlying assets such as stocks, interest rates or foreign currencies. They are used to mitigate risk or hedge, speculate and for arbitrage purposes. With an accounting treat-ment, however, it becomes problematic to ascertain exactly when profit and loss is recognized. As a general rule, in derivative transactions, their value will be appraised in line with the current market price. However, in derivatives utilizing for risk hedge, in cases when market fluctuations are not reflected in the profit and loss, unrealized profit and loss of underling assets is not simultaneously recorded with unrealized profit and loss of derivatives, which causes a critical accounting problem. In order to solve this problem, legal regulations have been added regarding the use of デリバティブとヘッジ会計 hedge accounting.研究ノート / Note

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Toyo Gakuen University Institutional Repository / 東洋学園大学機関リポジトリ

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がんばろう!日商簿記1級!!第8回「デリバティブの原則処理とヘッジ会計の違い」

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ヘッジ取引とヘッジ会計

ヘッジ取引とは、資産や負債に係る相場変動リスクを回避する事などを目的としてデリバティブを利用する取引をいいます。
たとえば、保有する株式の時価下落リスクを回避するしたい場合、株式の先物を売り建てることなどにより、保有株の時価下落による損失を、先物利益によって相殺し、カバーすることが可能となります。この時、リスクを回避したい資産や負債を『ヘッジ対象』、手段としてのデリバティブを『ヘッジ手段』といいます。
なお、ヘッジ取引には以下の2つの種類があります(金融商品会計に関する実務指針第141項参照)

(ヘッジ取引の種類)
公正価格ヘッジ 相場変動を相殺するヘッジ取引のことです。これは、ヘッジ対象が相場変動リスクにさらされており、かつ、ヘッジ対象の相場変動とヘッジ手段の相場変動との間に密接な経済的相関関係があり、ヘッジ手段がヘッジ対象の相場変動リスクを減少させる効果をもつものをいいます。
キャッシュ・フロー・ヘッジ キャッシュ・フローを固定するヘッジ取引のことです。これは、ヘッジ対象がキャッシュ・フロー変動リスクにさらされており、かつ、ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動との間に密接な経済的相関関係があり、ヘッジ手段がヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動リスクを減少させる効果をもつものをいいます。

2.ヘッジ会計とは

デリバティブとヘッジ会計
ヘッジ会計とは、ヘッジ取引のうち一定の要件を充たすものについて、ヘッジ対象に係る損益とヘッジ手段に係る損益を同一の会計期間に認識し、ヘッジの効果を会計に反映させるための特殊な会計処理をいう(金融商品会計に関する会計基準29項)。

3.ヘッジ会計の適用要件

ヘッジ取引についてヘッジ会計が適用されるための要件としては、ヘッジ対象が相場変動等による損失の可能性にさらされており、ヘッジ対象とヘッジ手段とのそれぞれに生じる損益が互いに相殺されるか又はヘッジ手段によりヘッジ対象のキャッシュ・フローが固定されその変動が回避される関係になければなりません。なお、ヘッジ対象が複数の資産又は負債から構成されている場合は、個々の資産又は負債が共通の相場変動等による損失の可能性にさらされており、かつ、その相場変動等に対して同様に反応することが予想されるものであることが必要です(金融商品会計に関する会計基準 注11参照)。 デリバティブとヘッジ会計
また、企業のリスク管理等に関して以下の要件をともに満たすことが必要です(金融商品会計に関する会計基準31項参照)。

4.ヘッジ会計の方法

(ヘッジ会計の種類)
繰延ヘッジ 時価評価されているヘッジ手段に係る損益又は評価差額を、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法です。
時価ヘッジ ヘッジ対象である資産又は負債に係る相場変動等を損益に反映させることにより、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法です。

上記の方法のうち、繰延ヘッジが原則的方法となります。
また、複数の資産又は負債から構成されているヘッジ対象をヘッジしている場合には、ヘッジ手段に係る損益又は評価差額は、損益が認識された個々の資産又は負債に合理的な方法により配分することになります(金融商品会計に関する会計基準 注13参照)。

5.ヘッジ会計の中止

へッジ会計の要件が充たされなくなったときには、ヘッジ会計の要件が充たされていた間のヘッジ手段に係る損益又は評価差額は、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで引き続き繰り延べることになります(ヘッジ会計の中止)。
ただし、繰り延べられたヘッジ手段に係る損益又は評価差額について、ヘッジ対象に係る含み益が減少することによりヘッジ会計の終了時点で重要な損失が生じるおそれがあるときは、当該損失部分を見積り、当期の損失として処理しなければなりません(金融商品会計に関する会計基準33項参照)。
へッジ会計の要件が充たされなくなる場合として以下のケースがあります(金融商品会計に関する実務指針180項)。

(1)デリバティブとヘッジ会計 デリバティブとヘッジ会計 当該ヘッジ関係が企業のヘッジ有効性の評価基準を満たさなくなった。
(2)ヘッジ手段の消滅(満期、売却、終了又は行使などにより消滅)。

6.ヘッジ会計の終了

ヘッジ会計は、ヘッジ対象が消滅したときに終了し、繰り延べられているヘッジ手段に係る損益又は評価差額は当期の損益として処理しなければなりません。また、ヘッジ対象である予定取引が実行されないことが明らかになったときにおいても同様に処理することになります(金融商品会計に関する会計基準34項参照)。

金利スワップ(特例処理)の仕訳・会計処理

金利スワップとは、同一の通貨間において、変動金利と固定金利とを交換する取引であり、デリバティブ取引の一種です。
変動金利による金利変動リスクを解消することや、金利変動による投機的利益を目的としたものであり、同一通貨間で行われるものであるという特徴があります。
金利スワップの会計処理は、他のデリバティブ取引と同様に期末に時価評価し、時価評価差額を当期の損益として処理することになります(詳細は金利スワップの仕訳・会計処理をご参照ください)。

(金利スワップ特例処理の条件)
1 金利スワップの想定元本と貸借対照表上の対象資産又は負債の元本金額がほぼ一致していること
2 金利スワップとヘッジ対象資産又は負債の契約期間及び満期がほぼ一致していること
3 対象となる資産又は負債の金利が変動金利である場合には、その基礎となっているインデックスが金利スワップで受払される変動金利の基礎となっているインデックスとほぼ一致していること
4 金利スワップの金利改定のインターバル及び金利改定日がヘッジ対象の資産又は負債とほぼ一致していること
5 金利スワップの受払条件がスワップ期間を通して一定であること(同一の固定金利及び変動金利のインデックスがスワップ期間を通して使用されていること)
6 金利スワップに期限前解約オプション、支払金利のフロアー又は受取金利のキャップが存在する場合には、ヘッジ対象の資産又は負債に含まれた同等の条件を相殺するためのものであること
デリバティブとヘッジ会計

(具体例-金利スワップ・特例処理)

(LIBORの推移)
x1年4月1日 1.25%
x1年10月1日 1.デリバティブとヘッジ会計 62%

x1年4月1日(契約時)の仕訳

(x1年4月1日) デリバティブとヘッジ会計
借方 金額 貸方 金額
当座預金 100,000 長期借入金 100,000

x1年9月30日(利払日)の仕訳

(計算過程)
まず、借入金利息に関しては変動金利(1.75%(=LIBOR1.25%+0.5%))にて支払う必要があります。
借入金支払利息:100,000円×1.75×6月/12月=875円

(x1年9月30日)
借方 金額 貸方 金額
支払利息 875 現金 875
支払利息 125 現金 125

x2年3月31日(決算日・利払日)の仕訳

(計算過程)
利払日であることから半年分の借入金利息を変動金利(2.12%(=LIBOR1.62%+0.5%))にて支払う必要があります。
借入金支払利息:100,000円×2.12%×6月/12月=1,060円

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